平成26年度 教員懇談会

日時:平成26年4月19日(土)18:30~20:30
場所:ANAホリディ・イン・金沢スカイ
参加者:
金沢工業大学情報フロンティア学部経営情報学科教員8名、
経工会幹事7名

関連リンク:
金沢工業大学経営情報学科
情報経営学科ブログ

 平成26年4月19日(土)18:30より、ANAホリディ・イン・金沢スカイ(金沢スカイホテル)にて平成26年度教員懇談会を開催しました。

議題

  1. 研究室別学生名簿ご提示のおねがい
  2. 連絡幹事選出のおねがい
  3. 第一回連絡幹事会スケジュール(案)
  4. 会費集金スケジュール
  5. 平成26年度事業計画
  6. 異業種交流会 講師選出時期変更案
  7. その他(意見交換)

平成25年度 第25回異業種交流会(冬)

日時:平成26年1月19日(日)10:30~13:30
場所:金沢スカイホテル 10階
会費:2,000円(講演聴講のみは無料)
講師:
金沢工業大学情報フロンティア学部経営情報学科
教授 勝山光太郎 先生
演題:
「情報セキュリティについて」
参加者数:17名

-講師プロフィール-

大阪大学基礎工学制御工学科卒。三菱電機(株)入社。情報技術総合研究所情報セキュリティ技術部長、技師長などを経て 2012年金沢工業大学教授就任。 (出典:大学教員録より)

-巧妙な手口にみなさんご注意を!情報セキュリティを学ぼう-

 第25回異業種交流会は、平成26年1月19日(日)前日までに降り積もった雪の中、経工会会員ら17人が参加して金沢市の金沢スカイホテルで開かれました。 今回は、勝山光太郎 先生(金沢工業大学)を講師として招き、『情報セキュリティについて』と題した講演を行いました。 勝山先生は、三菱電機の出身で、主に通信ソフトウェア、情報セキュリティの研究開発に携わってこられました。

勝山先生は、「三菱電機では、通信ソフトウェアの開発や標準化、分散化OS開発に携わり、 1995年から情報セキュリティやネットワークセキュリティを研究していた。 三菱電機は、開発した暗号化手法で発明賞をもらったこともあるくらい、実は暗号化関連製品が得意分野で、 侵入検知装置や攻撃をすることで脆弱性を診断する製品なども開発していた。」と自己紹介されました。 上映されたビデオでは、三菱電機が開発した暗号化アルゴリズムMISTY、KASUMIの紹介がありました。 これらのアルゴリズムは、IPSec VPN装置など実際のネットワークセキュリティ製品でも利用されているということです。

次に、情報セキュリティの変遷について、「以前はいたずら目的の攻撃が主流だったが 2009年頃から国家安全保障レベルにも値する諜報目的の攻撃へ変化した。これに伴って セキュリティ対策製品が普及するとともに、官民あるいは国際連携の強化、セキュリティ人材育成の強化 が行われていった。」と説明し、情報セキュリティはもはや一個人の問題ではなく国家間レベルの 問題に拡大したことを強調されました。

攻撃手法としては、「最近多い諜報目的の標的型攻撃、スマートデバイスを狙った攻撃が特に目立つ。 そのほかに身近な例としては、銀行ATM窓口に手の込んだ細工をしたATMスキミングや、 SNSでの個人情報漏洩、IDのっとりなどもみられる。どこに危険がひそんでいるか、気をつけないといけない。」 と参加者へ注意を促しました。 その上で、「メールや、FAXは送り先をしっかり確認すること。また、個人情報を持ち出すことで、 おき忘れや紛失の可能性がある。個人情報が一回漏えいしてしまうと、取り返しがつかない点がネットワーク の一番怖いところである。」と説明すると、参加者からはメモをとりながらうなずく姿がみられました。

最後に、情報セキュリティマネジメントの必要性について、「情報セキュリティマネジメントは、 一人ひとりの対策も必要だが、組織として総合的なセキュリティ対策が必要である。 組織での意識の低さ、運用規定やマネジメント体制の未整備が脅威へつながる。 これらを整備して、規定→運用監視→教育・啓蒙のPDCAサイクルを回すことがセキュリティマネジメント の鉄則である。」 とまとめられ、参加者へセキュリティマネジメントの重要性を訴えました。

昼食会では、加賀百万石大名の前田家家紋をあしらった5つの椀に、新鮮な季節の刺身やじぶ煮など豪華な料理が 彩りよくもよく盛り付けられ、参加者は手のかかった料理に舌鼓を打ちながら、会員同士で近況を報告し合う様子が みられました。

平成25年度 第24回異業種交流会(夏)

日時:平成25年8月18日(日)10:30~13:30
場所:金沢スカイホテル 10階
会費:2,000円(講演聴講のみは無料)
講師:株式会社アクトリー 代表取締役社長 水越裕治氏(S46卒、第2期)
演題:
「『経営・・私の来た道』~環境ビジネスと次世代ビジネスリーダー~」
参加者数:21名

-物事には必ず時代背景が関わっている-

 第24回異業種交流会は、平成25年8月18日(日)経工会会員ら21人が参加して金沢市の金沢スカイホテルで開かれました。 今回は、株式会社アクトリー 代表取締役社長の水越裕治さん(S46卒、第2期)を講師として招き、 『「経営…私の来た道」~環境ビジネスと次世代ビジネスリーダ~』をテーマに講演を行いました。 水越さんが社長を務める株式会社アクトリー(以下、アクトリー)は、廃棄物処理メーカーとして40年の歴史を誇り、 北海道から沖縄までの全国各地で焼却炉などの製品が稼働しています。 また、東日本大震災で生じたがれきの内、同社の焼却炉が32%を処理していることでも知られます。

水越さんは、学生時代の思い出に交えながら自社の概要を説明し、1971(昭和46)年にアクトリーを創立した当時を振り返りました。 「日本はまさに高度経済成長の真っ直中にあり、大量生産、大量消費によって人々が豊かさを感じていた。 そのころは、ごみが社会問題化しており、1970(昭和45)年には一般ごみと産業廃棄物を区別する廃棄物処理法が成立し、 処理業者が誕生した。当社は1972(昭和47)年に国内初の焼却炉の生産を開始し、何度も実施された法律改正に対応しながら、 現在では産業廃棄物プラントの分野でトップシェアを獲得するリーディングカンパニーとしての評価をいただくまでに成長した。」と話されました。

東日本大震災のがれき処理の現状について話され、「現在、被災地の沿岸部で稼働している焼却炉29基のうち、当社は9基を提供している。 今年10月にはがれきの処理が終わり、ようやく復興が本格化するだろう。ただし、復興には10年以上の月日がかかり、建築、土木の需要が10年続く と言われている。」と説明されました。 また、会社を創立してから2年目に業績が飛躍的に伸びた時期があったとし、その際に金沢工業大学経営工学科で学んだ知識が大いに役立ったと言います。 水越さんは「当時、木工所では、木材をひいた後に出た木くずを穴に入れ、夜に火をつけて帰っていたため、火事が相次いでいた。 そこで木材用焼却炉を売り込みにいき、製品を売り込むのと同時に木くずを処理するラインもパッケージした。 この際に参考にしたのが在学中に学んだフォードの自動車のコンベアラインで、全国紙で紹介されたことも手伝って売り上げが急激に伸びた。」と話されました。

続いて、廃棄物に対する世の中の考え方が年代を追うごとに変わってきていると指摘されました。 「廃棄物を規制する目的が、昔と今とでは異なる。1970年代には公害防止に主眼が置かれていたが、1980年代に入ると単に燃やすだけでなく、 燃焼によって生じる有害なガスをクリーンするなどの環境対策が大きく叫ばれるようになった。 そして1990年代には限られた資源を有効に活用する循環型社会がクローズアップされるようになり、21世紀の現在は、循環型社会、低炭素社会、自然との共生・生態系保全 といった観点から持続可能な社会・経済であることが求められている。」と解説されました。 また、適正な地球の人口は30億人、現在の65億人はすでにオーバーの状態にあるとし、中でも水不足が深刻な問題であると指摘しながら、 「10億もの人々が水も食べ物も満足に得られていない。海水から真水を簡単に作り出せる技術ができたらノーベル賞ものの画期的なことであり、 大きなビジネスになることは間違いないだろう。」と話されました。

さらに、水越さんは「アクトリーでは、発電や熱利用といったサーマルリサイクル、焼却灰を無害化して建設資材にリサイクルする マテリアルリサイクルなどに取り組んでおり、廃棄物処理によって得られる排熱の農業分野への有効利用技術の開発などを目的とした『エコビレッジ構想』 を提唱するなど、新しい技術の開発、実用化を進めている。」と話され、人・物・金を有機的に活用することによって、常に業界の最先端を行く研究開発が 可能となり、新しい事業へと結びついていくと説明すると、参加した人たちは納得した表情を浮かべていました。

昼食会は、遠くは白山も眺められ、金沢市街が一望できるレストランで行われ、参加者は手のかかった料理に舌鼓を打ちながら、 会員同士で近況を報告し合ったり、会社の事業について話し合ったりするなど、大いに盛り上がりを見せました。

今回は、創立から40年で日本を代表する産業廃棄物メーカーに成長したアクトリー社長の水越さんの話が聞けるとあって、 いつも以上に多くの会員が参加し、参加者の交流も活発であったことから、実りの多い異業種交流会となりました。

 

平成24年度 第23回異業種交流会(冬)

日時:平成25年1月20日(日)10:30~13:30
場所:金沢スカイホテル 10階
会費:2,000円(講演聴講のみは無料)
講師:金沢工業大学情報フロンティア学部経営情報学科 熊井泰明 教授
演題:「平成25年の経済をみるポイント」
参加者数:15名

-講師プロフィール-

横浜市立大学文理学部卒。イリノイ大学経済学部修士課程修了。日本貿易振興機構(JETRO)入社。勧角証券(現みずほ証券)アナリスト業務に従事。2012年教授就任。 (出典:大学教員録より)

-経営者やサラリーマンにとって気になる景気の具合は?-

 平成25年1月20日、第23回異業種交流会を金沢スカイホテルで開催しました。今回は、熊井泰明先生(金沢工業大学)を講師として招き、 「平成25年の経済をみるポイント」と題した講演を行いました。

先生は、自己紹介の後、日本経済のこれまでの成長傾向を振り返りながら、「バブル崩壊直後の1990年ころから日本の経済成長率はほぼ横ばいである。 自民党の安倍政権が誕生し、大胆な金融政策・機動的な財政政策・成長戦略の三本柱とするアベノミクスは、 バブルとインフレが懸念されたり、財政赤字の膨張を招くなどの批判もある。」と説明し、 日本経済全体の現状をお話しされました。

続けて、2013年の日本経済については、「金融政策として実質ゼロ金利、財政政策としては追加10兆円投入、企業業績は 為替差損の減少によって雇用改善は見込み薄といわれている。 一方、家計においても、サラリーマンの負担が増え、ガソリンや灯油の価格も値上がりすることも懸念され、 インフレを警戒することになる。 サラリーマンの平均年収は、平成9年の460万円時代から、平成23年では409万円に減収しており、 300万円台になるのも時間の問題といわれている。」と分析結果を説明すると、 参加者の中には厳しい表情をしながら熱心にメモをとる姿も見られました。

しかし、日本経済は暗い予想ばかりでもないようで、「ただ、以前のアメリカのレーガノミクスで見られたように、 景気の『気』はあがるのではと見られている。」という説明でした。

最後に「ダボス会議では、社会的格差の拡大、財政赤字、地球温暖化などの懸念を指摘されている。 日本では、隣国との尖閣諸島の問題も課題である。経済活動は活発だが継続できるかがポイントである。」 と、周辺諸国との関連も含めてまとめられました。

昼食会は、医王山や遠く白山も望める眺望のよい部屋で和やかなムードでスタートし、今回も豪華な料理に参加者は舌鼓をうちながら、 会員同士で自己紹介や近況を報告しあったり、講師を囲んで投資について白熱した議論をする姿などが見られました。

関連リンク:金沢工業大学